【お金持ちにはなれない!?】稼ぎたいならおすすめしない!アパレル業界が直面している問題と、儲からない理由
こんにちは!
私は、四年制服飾大学を卒業し、現在アパレルメーカーの本社に勤務している「このきのこ」です。(ふざけた名前ですいません、、語呂がいい名前の方がいいと思ってつけました!)
ファッションに関わるあらゆることを私自身の経験と考えを踏まえつつ、記事にしています。よろしくお願いします!
今回の記事は、「アパレル業界への就職を考えている方や、なぜアパレル業界は儲からないのかという疑問を持っている方」に向けた記事です。最後までお付き合いください。
アパレル業界は本当に儲からないのか
突然ですがみなさん、
「アパレル業界は儲からないという噂を聞いたことはあるけど、あんなに華やかな世界なのにほんとなの?」
と疑問を持ったことはありませんか?
残念ながら答えは「YES」です。
今回は、なぜアパレル業界は儲からないのか、アパレル業界は今後どうなっていくのかについてお話ししたいと思います。
アパレル業界が儲からない理由
アパレル業界全体の給与は、日本の平均給与を圧倒的に下回っています。そしてその差は年齢を重ねていくにつれさらに大きく開いていきます。
ではまぜ、アパレル業界の給与は低いのでしょうか。その理由は大きく分けて3つです。
- 華やかなイメージがあり、志望者が多いため
- 消費者、つまり我々の低価格思考により、安価な商品以外が売れなくなってきている
- 国内の人口が減少しているため、商品を購入する人が少なくなっている
1. アパレル(ファッション)業界はとても華やかなイメージあり、憧れている人がとても多い業界です。
アパレル業界に限らないのですが、人気のある職業、なんかかっこいい職業というのは、なりたいという人が多いため、給料が低くても人が集まります。
自分のやりたくない(できない)ことを人にやってもらう代わりにお金を支払うことは、当たり前のことです。反対に楽しいこと、かっこいいことをしてたくさんのお金がもらえるのなら、みんなそれをしますよね。
そのような人が増えてくると、価格競争が起こって、商品の値段、それに伴う従業員の賃金はどんどん安くなってしまいます。その最たる例がアパレル業界なんです。
2. 現代では技術が発展し、大量に生産することによって商品の価格を下げることができるようになりました。それにより価格競争が起き、商品の値段はどんどん落ちています。当たり前ですが従業員の賃金はその影響をもろに受けます。
そして現在日本で深刻な問題となっているのが、消費者の低価格思考です。
確かに同じクオリティの商品が二つあったら誰でも価格が安い方を購入します(もちろん私もそうです)。
しかしこの価格差にはカラクリがあります。大きな会社のブランドは、工場に商品を発注する際に一度に大量に発注することができ、原価を抑えています。
この方法は小さな会社のブランドにはなかなか難しく、少ないロットでの注文になります。そうなると原価に大きな差がでて、それがそのまま商品の価格に影響するというわけです。
そのことが原因で小さな会社のブランドは近年ものすごい勢いでなくなっていっています。このままみんなが価格だけをみて購入し続けていたら、あなたの好きなブランドもいずれはなくなってしまうかもしれません。
3. 日本国内では、少子高齢化の影響で2008年をピークに人口が減少し続けています。もちろん人口が減るということは、商品を必要とする人が少なくなるということなので、利益は少なくなり、従業員の賃金も少なくなります。
海外では
残念ながら海外の各国でもアパレル商品が売れないという状況(アパレル不況)が、常時多発的に起きています。
日本でも馴染みのあるフォーエバー21やブルックス・ブラザーズ、ローラアシュレイが破綻していたり、アンダーウェアブランドであるヴィクトリアズ・シークレットも破綻に追い込まれています。
このアパレル不況から我々が抜け出すのはまだまだ先になりそうです。
新型コロナウイルスの影響
アパレル業界は、飲食業界、旅行業界ととも新型コロナウイルスの影響を大きく受けた業界です。
国内の大手有名アパレル企業の多くでリストラやボーナスカットなどが行われ、多くの優秀な社員が路頭に迷うことのなりました。
しかしこの最悪の状況は、コロナがなくてもいずれアパレル業界を襲っていたと考えられています。
「矢野経済研究所調査 2020」によるとアパレル業界の市場規模は、2014年から横ばいで、コロナが流行する直前の2019年には前年度比99.3%とマイナス傾向に転じています。
このようにアパレル業界が厳しいということは、ずっと言われてきました。私たちはコロナのせいにすることなく課題を解決していかなくてはなりません。
一方で、コロナにより進化した面もあります。それはEC(Electoronic Commerce)、つまりインターネット通販です。
わざわざリアル店舗に行かなくても商品が購入できるECに力を入れるようになったブランド数えきれません。というより、ほとんど全部のブランドがそうだと思います。
昨今では、ECだけで販売をするブランドも増えてきています。
そこでキーになるのがAIとの融合です。ブランドによっては、AIをつかいサイズやデザインを提案したり、利用者の好みを学習して商品を提案するといったサービスを提供している会社も多くあります。
気になった方は、ぜひ検索してみてください!たくさんのサイトが出てきます。
これからのアパレル業界
ではこれからのアパレル業界はどうなっていくのでしょう。
これは非常に難しい問題です。なぜならこれが正確にわかれば、私は(アパレル業界にしては)大金持ちにになることができます。
まずアパレル業界が直面している問題を解決しなくてはなりません。
低価格思考の消費者に対しては、商品の付加価値を提供や購買行動を刺激する体験を提供する
国内は人口減少によりマーケットが縮小していますが、世界人口はまだ増え続けているため、そこに目を向けたり、新しい販路も見つける
これらの問題解決が今後の課題と言えます。
そして華やかで人気のある業界であるということは、優秀な人材が来てくれる確率が高いので、それを活かして更なる好循環を作り出すことができたら、アパレル業界の未来は明るくなるかもしれません。
まとめ
今の時代は、世界的アパレル不況とされています。正直、給料も低いです。しかし私たちはファッションが大好きです。ファッションで人を幸せにしたいと思ってこの業界にしがみついています。
新しくこの業界に入ってきてくださる方に、「好きなことなら給料低くても頑張ろう!」と言う気はありません!!
一緒に給料の上がる業界にしましょう!!
そして、消費者のみなさん、思い返してみてください!私のブログを読んでくださっている方は少なからずファッションが好き、好きになろうとしている方だと思うので、大丈夫だとは思いますが、
生活必需品としてだけ服を買っていませんか?
皆が量販店の低価格商品ばかり買っていると、確実にこの国のファッションはつまらないものになってしまいます。
好きな服を買いましょう!生活必需品としてだけではなく、ファッションとして服を買いましょう!
ファッションとは無駄を楽しむことです!
それがあなたの好きなブランドがなくなってしまうことを防ぐことにつながります。
少し熱くなってしまいましたが、私はファッションがもっと楽しくなるコンテンツを日々配信しています。気になった方は、ぜひ他の記事も覗いていってください。
- 【無駄を減らそう】浪費ではなく投資のファッションを楽しもう!
- 【意外と知らない!】各有名スニーカーの起源
- 【意外な真実!?】ファストファッションの商品が安い理由
- 【誰が着るの?】ファッションショーの服はなぜ奇抜なのか
- 【最適なのはどっち?】ファッション業界に就職するには、大学?それとも専門学校?
今回は最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また次回の記事で!
コメント