【意外と知らない!?】メゾン・マルジェラのタグの意味とデザイナーの想い
こんにちは!
私は、四年制服飾大学を卒業し、現在アパレルメーカーの本社に勤務している「このきのこ」です。(ふざけた名前ですいません、、語呂がいい名前の方がいいと思ってつけました!)
ファッションに関わるあらゆることを私自身の経験と考えを踏まえつつ、記事にしています。よろしくお願いします!
今回の記事は、「マルジェラのタグを見て不思議に感じていた、なぜ人気なのか知りたい!」という方に向けた記事です。最後までお付き合いください。
マルタン・マルジェラ
まずは簡単にメゾン・マルジェラの創業者、マルタン・マルジェラについて紹介します。
マルジェラは、1957年ベルギーのヘンクに生まれ、ベルギーの有名ファッションスクール、アントワープ王立芸術学院を卒業します。
かの有名なアントワープシックスとは在学中に出会い、その後も親交を深めていました。
そしてその後ジャンポール=ポール・ゴルチエのもとで下積みを経て、1988年に自身のブランド「メゾン・マルタン・マルジェラ(後のメゾン・マルジェラ)」を立ち上げ、パリコレでデビューしました。
その後もエルメスのデザイナーも兼任するなど、ファッション界に多大な影響を与えました。
カレンダータグの意味
マルジェラといったら、なんといっても頼りないステッチで縫い付けられた、独特なタグだと思います。
マルジェラという人物は、職人気質で、ほとんどメディアに出ないミステリアスな人物です。インタビュアーからの質問に対してFAXで回答したりもするそうです。
そんなマルジェラは、ブランドではなく「洋服そのものを評価してほしい」という考えが強く、商品を購入した後は、ブランドタグをとって使って欲しいという願いを込めて、初期はただ頼りないステッチで白い布を付けていただけでした。
そのタグのステッチの部分が印象に残り、商品の表面にステッチだけ見える現在のタグができました。
今となっては、マルタン・マルジェラの願いとは反対に、「いかにもマルジェラ」といった印象を与えるものになってしまいましたが、、、。
そしてコレクションラインが増え始め、整理するときに、現在のような数字の羅列が書かれ始めました。
そうです!あれ実は、カレンダータグと呼ばれていて、各数字がコレスションのラインを表しています。そしてそのアイテムのラインの番号に丸がついています。
実際に数字の意味を紹介します。
- 0 – 手仕事により、フォルムをつくり直した女性のための服
- 0 10 – 手仕事により、フォルムをつくり直した男性のための服
- 1 – 女性のためのコレクション(ラベルは無地で白)
- 4 – 女性のためのワードローブ
- 3 – フレグランスのコレクション
- 8 – アイウェアのコレクション
- 10 – 男性のためのコレクション
- 14 – 男性のためのワードローブ
- 11 – 女性と男性のためのアクセサリーコレクション
- 12 – ファインジュエリーのコレクション
- 13 – オブジェ、または出版物
- 22 – 女性と男性のための靴のコレクション
- MM6 – ♀のための服
全ての数字にコレクションラインがあるわけではありませんが、マルジェラがこんなにも多くラインを展開していることに驚きます。
実店舗やオンラインサイトで商品を見る機会がありましたら、ぜひ上記のことを踏まえて楽しんでみてください。
マルジェラが人気の理由
創業者のマルタン・マルジェラは、すでにブランドには関わっておらず、現在は、ジョン・ガリアーノがデザイナーを勤めています。
しかしメゾン・マルジェラは、今最も注目されているブランドと言っても過言ではありません。
定番アイテムである、足袋ブーツやジャーマントレーナー、八の字革ジャンなどいつの時代も若者から圧倒的な支持を集めている商品があります。
さらに2010年には初のフレグランスを販売し、瞬く間に世界中で愛されるアイテムになりました。
マルジェラが愛される理由はこういった、伝統と革新のバランスです。
そしてもう一つは、マルタン・マルジェラの意思でもある匿名性です。多くのブランドがブランドロゴを大きくし、アイコンにしているのに対して、
メゾン・マルジェラは、ステッチでのブランドの主張はあるにせよ、多ブランドに比べれば極めて消極的です。
こういった匿名性に惹かれる若者は少なくありません。
まとめ
今回は、メゾン・マルジェラのカレンダータグの意味と、マルタン・マルジェラのこだわりについて紹介しました。
ラグジュアリーブランドの中でも異質で魅力的なブランド、「メゾン・マルジェラ」。少しでも気になった方は、タグの意味やデザイナーの意思に想いを馳せながらアイテムを見ていただけたらと思います。
私はファッションがもっと楽しくなるコンテンツを日々配信しています。気になった方は、ぜひ他の記事も覗いていってください。
- 【無駄を減らそう】浪費ではなく投資のファッションを楽しもう!
- 【意外と知らない!】各有名スニーカーの起源
- 【意外な真実!?】ファストファッションの商品が安い理由
- 【誰が着るの?】ファッションショーの服はなぜ奇抜なのか
- 【最適なのはどっち?】ファッション業界に就職するには、大学?それとも専門学校?
今回は最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また次回の記事で!
コメント